1
「リザ、ここにあったナトリウム知らない?」「え?なと...?」「あ、ええと塩、お塩。ここにあっただろ?」「あぁ!さっきお料理に使いましたけど。」「え!? あれ俺が錬成したものなんだけど...」「大事なものだったんですか、ごめんなさい」「いや、いいんだ... 大丈夫かな夕飯...」
 *俺タング

2
「どうしたの、リザ」「え、いいえ。なんでもないです。」「ふうん。あ、 可愛い手帳だね。」「え? ええ、そうですね。」「買ってあげ...(しまった、俺今日お金持ってないや!) ら、来月の誕生日プレゼント、あれでいいかな?」「とんでもないです!お弟子さんからいただけません!」
 *俺タング

3
「最近、ハヤテ号が変な遊びを覚えちゃって困ってるの。あの子ったら、下着の紐をくわえてひっぱるのよ」「誰かさんが教えてんじゃなーい?」「やっぱりそう思う!?よし、今夜はパンツはかない!!」「いや、リザあんた、それ根本的に間違ってるから。喜ばせるだけだから。(この子ダメだわ...)」
 *パンツの日

4
下着をつけるとハヤテ号にいたずらされるので、今日からはかないことにしました!え、ちょ、君、そんな宣言されても...うれしいけど脱がせる楽しみが...いやダメだダメだ。そんな格好でうろつかれると私が困る。おいハヤテ号、あのピンクのを持ってこい!やっぱり貴方が仕込んでたんですねっ!!
 *パンツの日

5
「はい、次これ」「ん、ひもを結ぶの難しいですね」「じゃあ次これ」「大佐、これお尻に穴が空いてます。不良品ですよ」「ん、じゃ次!」「これも穴が空いてます。それも真ん中です」「あぁ、どれがいいか迷うなあ。君はどれもはきこなすね」「大佐、疲れました…もういやです。もう何にもはかない!」
 *パンツの日


「大佐ー、朝だよー!」「たいしゃー!」まだ眠っている私の腹にちびっ子ギャングが突撃してきた。「ぐほっ、何だお前ら朝から。それに大佐って…」「だって、ママが時々言ってるじゃないか」「ママいうー!」「おいこら、リザ逃げるな!こいつら何とかしてくれ。全く、君の真似ばかりしてかなわん!」

7
あら、昨日は結構頑張ったのね。ん?何かしらこの端っこのは。ぺら、ぺら、ぺらぺら。やだ、もう。くすくす。こんなものを描くために書類頑張って増やしたの?くすくすくすくす。公式文書に何描いてるのよ、あの人。くすくす。でも、もう、これじゃおかしすぎて真剣に怒れないじゃない。ほんと子供ね。

8
遊んじゃダメよハヤテ号!お掃除してるんだから散らかしちゃダメ。あら、何その箱、どこから持ってきたの? 開けてもいいかしら? なんだ女性へのプレゼントばかりじゃない。 あら?これも、これもこれも...。もしかして全部?もう、全く馬鹿な人...次くらいは受け取ってあげてもいいかしら。

9
「大きな箱だね、何に使うんだ?」「引越しのついでに要らないものをまとめて捨てようかと。下着も多くなり過ぎましたし」「どれどれ?」「今よ、ハヤテ号!」「うおっ!」ドサッ!「さあ、紐を掛けてっと」パンパン「ふう、やっとかたずいたわ。このシールを貼っておしまい♪」ぺたり『要らないもの』
 *箱の日

10
「調子はどうかな?」「仕事はどうしたんです?また護衛をまいてきたんでしょう」「それは違うぞ!ちゃんと仕事は終わらせてきた。それよりほら」「…!!有難うございます。きれいな花ですね」「君とベビーに」「気が早いですよ。まだあと一月あります」「ああ、分かってるんだが、気が気でなくてね」

11
「お父さんはどうしていつもお母さんに噛みつくの?」「それはな、美味しそうだからさ」「美味しそう?」「ああ、白くて引き締まっていてほどよく柔らかい。まるでハムのようだろう?」「うん、美味しそうだね。じゅるっ」「そうかお前も分かるか。流石私の息子だ!だがあの高級ハムだけはやらんぞ!」
 *ハムの日

12
「…ん」「起きたのか?まだ早いよ」「…疲れました。あなたのせいです」「えっ?昨日はそんなに激しくは…」「あなたのせいです。夢の中でも仕事に追われてました」「そ、それはご苦労だったねっ。うっ、わかった善処する。そ、そうだ!今日は昼まで眠ってるといい。家事は全部してあげるから、ねっ」

13
リリーン、リリーン。シャワーを終えて出て来たところに電話の音。ガチャン。朝食前だが仕方ない。急いで軍服に着替え髪をまとめる。ホルスターに愛銃、右手に部屋の鍵、左手には愛犬のリード。よし準備OK、さあ出動。っと、最後にベージュの口紅を。時々忘れているけれど、女を捨ててはいないのよ。

14
ちびリザが一匹ちびリザが二匹ちびリザが三匹、お、うさリザが四匹うさリザが五匹うさリザが六匹、ん、踊り出したぞ、跳ねてる跳ねてる可愛いなあ、ちびリザが七匹うさリザが八匹、おっとそんな所に入るなよ、くすぐったいぞ、くすくす。「起こした方がいいのかしら、それとも撃った方がいいのかしら」

15
大尉、お願いがあるんだが。何でしょう。私の子供を産んでくれ!何を馬鹿なことを。君の希望は何でも叶える。炊事、洗濯、掃除にゴミ出し何でもする。浮気もしない!本当ですか?誓って!仕方ないですね、分かりました。え?マジで!?ホントに?疑り深いパパでしゅねー。え?え?えっ、ええええっ!?

16
私の魂の半分は貴方のもの。私の肉体の半分も貴方のもの。でも貴方の魂と肉体は貴方ただ一人だけのもの。残り半分の魂と肉体で、私は貴方を守るの。貴方が何者にも侵されることがないように。貴方が貴方でいられるように。それが私の望み、私の希望。

17
「好きだ」「だめです」「好きだ」「だめです」「好きだ」「だめですってば」「場所をかえよう!」「うるさいです」「す、すまない」「いいえ」「エリザベス」「……好きよ」「っ、ようやく聞けた!」 「大佐、仕事をしてください」「生きててよかったー」 あんたら、職場で何やってんですか。

18
「うっうっ、ひっく、ごめんね」「そんなに泣かないで…。きっと飼ってくれる人が見つかるから。僕もマダムの店で聞いてみるよ」「ほ、ほんと? 猫ちゃんたち、ずるっ、大丈夫かな?」「うん、師匠もそんなに怒ってないさ。飼い主が見つかるまで一緒に世話しよう」「うっ、はい…ましゅたんぐさん…」

19
全身がだるいしお腹も痛くて動きたくない。この時期だけは自分が女であると思い知らされる。まあ、しばらくはデスクワークばかりだから何とかなるかし…ら…ん?確か先月は執務室で仕事、先々月も視察はなかったし…!あの無能上司、こんなところだけ!!やだ、お守りされてるのは私のほうじゃないの。

20
中尉、この中から好きな名前を選んでくれ。①『猫耳のリザ』、②『リザ・マスタング』、③『マウンテンゴリラ・リザ(暴走)』 お遊びですか?では3番で。なにっ、どうしても選んではくれないのかっ、そんなに私が嫌か。中尉のばかー!!ばかー、ばかー(エコー) 大佐、仕事がまだ残ってますよー。
 *診断メーカーより

21
彼もいつかは結婚し、この関係は終了する。その時私はどうなるのだろう。狂えるほど柔な神経はしていないけれど、見苦しく泣くかもしれない。そうだ、それまでに消えればいいのだ。彼の腕の中で、彼に名前を呼ばれて。それが私に許された唯一の幸せ。

22
暗闇の中忍び込む執務室。これだと手を伸ばしてつかんだ瞬間明かりがついた。しまった、見つかったか!「何をしているのかね、マスタング君。我々の秘密を探りにでも?」「閣下おさがりください。ここは私が」リザ!君もそちら側に!?「さあ、その右手のモノを置いて!やっぱり犯人はあなたでしたね」

23
「ホークアイ中尉、これをマスタング大佐に」「はい」これは...!!「大佐、大総統命令です」「む、何だ!?何を言ってきた?」「『0900開始の大掃除、貴殿にトイレ掃除を命じる』だそうです」「なっ!」「ふふふ。なーんてね...」「え、中尉、マジなの!?どうなの??」「ふふふふふ~♪」

24
『今まさに困っているあなたへ☆不定期で子リザをお届け!お好きなように扱ってください。なお、周囲を黒い物体がうろつくことがありますがお気になさらないように。目にあまる時は無能!と叫ぶか、水をぶっかけていただければ一時的に動かなくなります。ではお楽しみください』 子リザ派遣協会事務局
 *子リザ派遣協会会長に就任

25
大佐の執務室の前を通りかかる。いつもは無造作に開けていた扉。今は開けられない扉。ずっと見つめていれば中が見えるかしらなんて小さな子供みたいなことを考える。扉も未来も見通せないだなんて、この鷹の眼も無能ね。

26
女のために生きるなんてのは馬鹿げたことだ、ずっとそう思っていた。しかし自分は結局のところ、たった一人の少女のために生きているのではないか?彼女を泣かせないように、彼女の笑顔を見るために…。ああ、こんなことをしている場合ではないな。早く迎えに行かなくては、また彼女を泣かせてしまう。

27
「国家錬金術師制度を廃止するのですか。やはり、錬金術は大衆のためのものということで?」「うん、というのは建て前でね。ワシ、錬金術師嫌いなんよ。大事な彼女を二人も盗られちゃってるからさー」「はあ?」「聞いてくれる?一人目はさあ、陰気な男で…」ホントにこの人がトップでいいのだろうか…

28
「あついですが、だいじょうぶですか?リザはとってもげんきです。がんばっておしごとしますね。ときどきいきなりいなくなっちゃってごめんなさい。うれしいからきょうはなるべくながくはたらきますね。」
 *子リザちゃんの暗号文

29
「もう、付いてますよ。職場ではやめて下さい」頬を染めながら口元をハンカチでぬぐってくれる。「昔もこんな風に拭いてくれたな」「あの頃とは違います」少し怒って睨まれた。「そうだな、食べるものが違っている」そう言うと真っ赤になってあまりにも可愛いからもう一度いただいた。「ごちそうさま」

30
彼女の愛情表現はとても分かりやすい。食事の時に私を見つめるキラキラした目、犬っころをかわいがる時の慈愛に満ちたオーラ。あ、こらこらっ、そっちの犬には微笑まなくていい!「手が止まってますよ」叱ってくれるのも愛ゆえだ。「どうも真剣味が足りないようですね」銃口を向けるのも愛…きっと愛。

31
ゴホゴホッ、横になると咳が止まらない。ゴホッ、苦しい。「やっぱり。どうして連絡しないんだ」なんでここにいるんですか。「こんな時くらい頼ってくれていいんだぞ」上司に甘えるわけにはいかないでしょう。ゴホッゴホ。「ほら、これ飲んで」ふう。「よしよし」こんなタイミングだけはいいんだから。

32
覚醒。抱擁。キス。朝食。 キス。 出勤。 書類。 書類。書類。視察。昼食。書類。書類。会議。書類。 書類。書類。書類。脱走。捕獲。叱責。書類。書類。書類。書類。残業。帰宅。キス。キス。夕食。キス。入浴。逃走。拘束。キス。キス。キス。キス。愛撫。キス。キス。キス。キス…されて陶酔。

33
かなり無理をして二人のスケジュールを合わせ、なんとか1日を確保して遊園地に出かけた。小さい頃からそういったものに馴染みがない私は、思わず童心に帰ってはしゃいでしまった。「重いだろう、代わろう」 疲れ果てた帰り道そういうあなたの申し出を断って小さな体を抱えなおす。これが幸せの重さ。

34
「大きくなったらマスタングさんのお嫁さんにしてくれる?」「リザがいいならいいよ」仕事の合間に転寝をしていると、ふと昔交わした約束を思い出した。私と違って記憶力のいい彼女のことだから子供時代の他愛ない約束でも大切に保管していることだろう。今からでも忘れ物を取りに行っていいだろうか。
 *御村くんとよしこちゃん妄想

35
夜勤明けで家に帰りドアを開けると金色の犬が床に転がっていた。涼しい場所を探してさまよっているうちに玄関に辿り着いたのだろう。あ、もぞもぞしだした。そこも暑くなって次の場所に移動か。ほら、動くならこっちにおいで。水浴びさせてあげるから。涼しくなるか更に暑くなるかは君次第だけどね。

36
タマネギをキツネ色になるまで炒めてお肉を入れる。野菜は大きめに切って、ニンジンはすりおろせばいいか。ピーマン...みじん切りでいいわ。ぐつぐつぐつぐつ。「はいどうぞ」「ニンジンとピーマンが入ってる」「外では平気なのにどうして家では嫌がるんですか」「だって嫌いだもん」子供ですか!!

37
『きゃあ、似合うわ!ロイくんってば眼鏡もいいわね。きゃっきゃっ。今度はくいって上げてみて。きゃあ、いいわあ。それならどんな女もすぐに落ちるわよ!ねえ、うちにお婿に来なーい。きゃははは。』__ 「眼鏡なんてどうしたんですか?もう老眼ですか?」姉さん達...本命には通じないんだけど。
 *くいっ妄想

38
くいっ「だからぁ、大佐はさぼりすぎなんれすよぉ」くいくいっ「聞いてるんれすか!いつもいつも、わたしがどんらけ苦労してるか分かってます?!」飲み始めて1時間、この状態がすでに2時間。さて、このまま酔い潰すか、強引に口を塞いでしまうか。どちらにしても朝からまた説教だな。
 *くいっ妄想

39
些細なことで喧嘩をして深夜にホテルを飛び出した。両手をコートのポケットにつっこみ、ガサガサと落ち葉を乱暴に踏みしめて歩く。燃えるような紅葉もこの暗闇ではただの影だ。陽の光がなければ存在しないのと同じ。まるで今の自分のようではないかと苦笑して踵を返した。
 *お題メーカーより

40
疲れた足を引きずってやっと帰宅。電気も付けずにベッドにぽふんと座り込む。はっ、何かの気配?!いったいどこに?神経を研ぎ澄ます。そこね!ベッドの下に銃口を向ける。そこには二つの黒い影と四つの目。殺るのは簡単だけど死体の処理が難しいわね。そうだ、あの手があった。「セリム坊っちゃ~ん」

41
昨日の喧噪が嘘のような静かな朝。カリカリカリ。ああ、ヤツを閉め出していたんだった。ドアを開けてやるとその名の通り疾風となってご主人様に飛びかかり嬉しそうに撫でてもらっている。おい君、私の時はまだ眠いと言って起きなかったのにヤツならいいのか。新婚初日からこれでは先が思いやられるな。

42
久しぶりのデートなのにあいにくの土砂降り。立ち読みしていたらすごい勢いで君が飛び込んで来た。私を見つけると必死の形相で抱きついてくる。分かってる、私が恋しいんじゃなく雷が怖いんだよね。透けた服に誘惑されておしりに手を回したらひっぱたかれた。怖がっててもその辺はしっかりしてるんだ。
 *お題メーカーより

43
「あなたとリザと、もう一緒にいられないなんて残念だわ」「何を言ってる。君らしくない」「貴方の方が泣きそうで変な顔よ。」「こんな時まで君は…!」「貴方の表情は私にしか分からないんだから…リザにはもう少し分かりやすく接してあげて。約束破ったら、貴方が来た時に回し蹴りするわよ」「…!」
 *パパママナイト

44
《「ねえ、鍊金術で性別分かるかしら?」「分かるわけないだろう。魔法じゃない」「あら、鍊金術って魔法じゃなかったの?私てっきり魔法使いだと思ってたわ!」「…」「どっちがいい?」「…」「そう?私はあなたに似た男の子がいいんだけど。でも女の子な気がするわ!」》魔法使いは君の方だったな。
 *パパママナイト

45
「貴方、何してるの?」「ん…リザが…」「リザがどうかしました?」「…」「あらあら、大変!お漏らししちゃったのね。貴方も固まってないで、早くこちらへ。」「…」「動じないにもほどがありますよ」「リザが…」「え?」「眠っているのが…可愛くて、つい」「もう、何て可愛いパパなの!」ちゅっ。
 *パパママナイト

46
また一つ問題提起がされた。自分の幼い頃を思い出そうとするが両親がどうしていたのか不明だ。いつから彼女を「お母さん」扱いすればいいのだろう。産まれてからだろうか。呼び方は名前でいいのか?この前「おい」と呼んだ時は最悪だったから、それだけはやってはいけない。はあ、さてどうしたものか。
 *パパママナイト

47
貴方の専門は何?気体の状態変化と燃焼…あ、えー、焔だ。昔、ある神が禁じられていたのに人に火を与えたんだ。意味深だろう?錬金術のことだとお喋りね。でも水場や雨の日は役に立たないんじゃない?そんなことはない!少し手間はかかるが…。面倒くさいわ。決めた。貴方、雨の日は無能な錬金術師よ!
 *パパママナイト

48
父の思ったより薄い背中に後ろ髪を引かれながら猛スピードで街を駆け抜ける。やっとのことで追手を巻きほっとしたのも束の間、車が煙を噴いて停止した。まさか故障のサインかと二人で車を降りた。
もう宵の口だし、暗くてどこが悪いのかさっぱり分からないなどとぶつぶつ言いながら彼は車を調べているが、こんなところで時間を浪費する訳にはいかない。ふうと一息吐いて私は足を高く振り上げボンネットに踵を叩きつけた。びっくりする彼をよそに車は息を吹き返す。
再び車に乗り込んで、出発しようと彼を見ると肩を揺らして笑っている。「もう、笑い過ぎよ。貴方が壊れた時も踵で暴力的な愛をあげるわよ!」と少し怒った振りをして私はハンドルを切った。
 *お題メーカーより「かかと落し」「薄い背中」「暴力的な愛」だったかな?パパママ妄想

49
「夕食作っておいてくれたんだな。いつもすまない、ありがとう。でもこれ、人の口に入ること考えてないよね…味見した?」「え、何ですか?」どうやら後半は聞こえなかったようだ。電話越しのため息が遠くて助かった。すかさず話題転換。
「今度サーカスが来るらしいんだが見に行かないか?」「それは夜中でもやってるんですか?休みなんてずっと先までないですよ。でも…サーカスなんて懐かしいですね。あの時は楽しかったです。ありがとうございます。」参った。君はどれだけ汚しても中身はいつまでも綺麗なままなんだな。
 *お題メーカーより「真夜中のサーカス」「人の口に入ることを考えていない」「綺麗なまま」

50
どうしていつも色気のない下着なんだ。えぐえぐ。 忙しいからまとめ買いです。3枚○○センズです。値段言うなぁ!よし、次から私が買う。結構です。大佐が選ぶと高級過ぎて洗うのが面倒です。面倒?では私が洗うから色っぽいのをはいてくれ!嫌です!なぜだ、どうしてなんだぁ!しくしく。うざい…。

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みなさん初めまして。私ドドメ・ハヤテ号と申します。ブラック・ハヤテ号という犬の中にいる、ちょい悪でダンディな犬格です。えー、こほん。いきなりですが、私には彼女がいます!リザって名前で美人で優しくてとっても可愛いくて、はっきりいって自慢です。ふはははは!!誰にも渡す気はありません。

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こんばんは。ドドメ・ハヤテ号です。今日はリザと一緒にお風呂に入ろうと張り切っていたのですが、何故か今夜に限って変なヤツがついてきたのです。白い上下に腹巻きとリボンのような鉢巻き。おまけに変なヒゲもついてます。「これでいいのだー」と彼女に抱きついたので噛み千切ってやりましたけどね。

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ところがです、皆さん!しっかり噛み千切ったと思ったのですが、なんとヤツめ、肉じゅばんを着込んでいやがりました。その上私を燃やそうと!ああ、安心して下さい。私の毛皮は防火布製ですからね、対策はばっちりです。いや、そんなことより!ヤツは私のリザを連れてバスルームへ向かったのですよ!!

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「こんなに買ってどうするんですか?全部着るなんて無理です」「何回着替えてもいいじゃないか。次の時も使えるし」「以前もそんな風におっしゃってましたね。なのにまたこんなに買って」「だって似合うんだからしょうがないだろう。産まれたらまたがんばろうなー」「もう充分です…勘弁してください」
 *マヤさんのマタニティリザたんで妄想

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いつもと同じ時間に目が覚めた。でも今日は休日だからベッドの中でこれからの予定を考えよう。天気がいいからたまった洗濯物を片付けて、一週間ぶりに部屋の掃除。冷蔵庫も空っぽだわ。ハヤテ号の散歩のついでに買い物して、お気に入りのカフェで読書でも…「トントントン」ああ、予定が台無しフラグ。

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「この後は自宅へお送りしてよろしいですか?」「ああ、頼む」日付が変わる前になんとか帰宅できそうだ。「お疲れさまでした」車を止めた彼女を何気なく見ていると赤い唇が近づき…え?あっという間に距離…ゼロ。「な、えっ!」「疲れ過ぎて肉が食べたくなりました」いや、嬉しいんだけど、えー?!

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「ふう」「何?もう疲れた?」全くこの男は、私以上に働いているくせにどれだけ元気なの。「寝不足なだけです」「そう、じゃあもう一度」私から誘った手前断れず、結局落ち着いたのは夜明け前。「水持ってこようか?」「アイスクリームが食べたいです」脳も身体も熱すぎてちょっと我が儘を言ってみた。

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「なあ大尉。これは命令ではなく個人的な願いなんだが、訊いてくれるか」「私にできることなら」「その、だな、これからも私の背中を任せてもいいだろうか…無期限で公私ともに」「何をいまさら。私はこの地に戻ってから、ずっとそのつもりでしたよ。准将は違うんですか?」「…君には一生勝てないよ」

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「おい、あの人達どこだ?」「訓練に行きましたよ」「え?資料室では」「大佐は仮眠取るって言ってたぜ」「「「…」」」「いや、職場ではないない。そうあってくれ」「わかんねぇぞ…相手は大佐だ」「1時間になりますか」「え、何、お二人が何なんですか?ねぇ皆さん、どうして目を反らすんですか!」

60
「いい加減起きてください」「ん…もうちょい…」「ダメです。待てません」「あと5分」「もう、分かりました。5分ですね」チッチッチッ ばさっ!「わっ、何をする!モゴモゴ」「5分たちましたので強制撤去です。ちょうど今日はゴミの日ですし」「フガ、起きる!起きるから出して、リザちゃん!」

61
「いい加減起きてください」「ん…もうちょい…」「ダメです。待てません」「あと5分」「もう、分かりました。5分ですね」チッチッチッ ばさっ!「わっ、何をする!」「お忘れですか?今日は就任式です!」「ああ…」「寝惚けてるんですか?!」「冗談だ、分かってるよ。大事な…君との結婚式だ」

62
今日はビーフシチューにしよう。タマネギ、トマト、セロリ。ジャガイモとニンジンはゴロゴロがいいかな。あとブロッコリーにローリエ。最近疲れてるようだから牛肉はトロトロに煮込もう。もちろん水は使わずにあの赤ワインで。「「あ、今日は私の当番では...」」「じゃあ、一緒に作ろうか」「はい」

63
「リザさんって、奥さんみたいですね」ちょっと勇気を出して言ってみた。「奥さん?誰の?」「えっ、誰のって…」意外な答えについポロっと呟いてしまった。「マスタングさんの」「ああ、長い付き合いだから大抵のことは知ってるわね」そっとマスタングさんの方を伺うと、耳まで真っ赤になっていた。

64
分解、組み立て、分解...今では目を閉じてもできるようになった作業を繰り返し、だんだんと無になっていく感覚が心地よい。分解、組み立て、分解...今度はそこに上書きをする。私は貴方の僕、私は貴方の道具、私は貴方の犬...分解、組み立て、分解...ジャキッ! よし、メンテナンス終了。

65
ナゼコンナコトニナッテイルノダロウ「後悔してる?」「何を今さら」「そうだな、今さらだな」ドチラガサソッタワケデモナク「では私はもう行くよ。君は急病で欠勤にしておくから」「いえ、そういう訳にはいきません」「動けないくせに。いいから休んでいなさい」イマゴロヤサシクサレテモコマルノニ…

66
残してきた彼女が気になって仕方がない。今まで何人も抱いてきてこんなことは初めてだ。バージンを奪った罪悪感か?いやお互い大人で合意の上だ。一人で泣いてないだろうか?いや彼女が泣くわけがない。なぜそんな心配を…。さっさと片付けて家に寄ってみるか。明日は出勤してもらわねば仕事が捗らん。

67
どうして私なのだろう。抱くだけの相手なら他にたくさんいるはずなのに。始めの頃は抗っていたが彼に私の声が届くことはなく、最近では抵抗すらやめてしまった。身体が快楽に溺れるのと反対に心はどんどん凍えていく。なのにどうしても拒絶できないのは彼の全身から私を呼ぶ声が聞こえるからだろうか。

68
私の可愛い恋人はかなりの照れ屋である。抱きしめたり、キスするだけで赤くなる。その様子が可愛くてつい苛めてしまうのだが。「今日は一緒に風呂に入ろうか」さてどんな反応が返ってくるかと楽しみにしていたら、なんと真っ赤な顔でコクリと頷いた。そ、それは反則だぞ!こっちが照れるじゃないか!!
 *riza611botのコクリナイト

69
「総員配置につきました。本当にいいんですね?」上官は冷たい笑みを浮かべコクリと頷く。「突入開始!」速やかに建物に侵入し、ターゲットを確保。「あの人もこれで終わりだな」「現場に踏み込まれちゃなぁ」遠くの喧騒の中から喚き声が聞こえる。「中尉!すまない、出来心だ!ゆるしてくれええ!!」
 *riza611botのコクリナイト

70
お母さんごめんなさい、貴女の娘は未来に命を繋ぐことはできませんでした。でも聞いてください、お父さん。貴方の遺志はきちんと彼に引き継がれています。一人で泣く私をそっと包んでくれる優しい彼が、必ず次の世代へ未来の子供達へあなた方の魂を繋いでくれますから...ずっと見ていてくださいね。

71
自分たちが守っているつもりの彼らから嫌われ罵倒されるなんてこと、長年この仕事をしていれば今ではすっかり慣れたもの。けれどいくら鎧で覆っても心は彼らと同じ人間で、痛み傷つき血を流す。しかし、人殺しの私たちにそれを嘆く権利などありはしないのだ。ならば一生耐えてみせよう、誇りを持って。

72
「待っててくれ」「うん、行ってらっしゃい」いつもの別れぎわの会話。以前のように闘う相手はいないけどどうせアイツのことだ、どこかでトラブルに巻き込まれ、いやトラブルを起こしているに違いない。少し心配だけど私は待っている。また壊れた左足とともに帰ってくるのを、自分の意思で待っている。

73
彼女は強い。大切な人を失う怖さを知っているのに、じっと帰りを待っている。あれが女性が本来持つ強さだろうかと、ふと我が身を振り返る。失う怖さ以前に置いていかれる不安が強いのか、単に私が弱いのか。何時でも追いかけてしまうのだ、小さい頃から見慣れたあの広い背中を。

74
これに息を吹き込んでみて。はい、ふー。あ!透明な水が!ではもう一度。ふううう!ああ!!どうだすごいだろう。これは石灰Caを溶かした水なんだが、これにCO2を加えると白濁する。そこへさらに多量のCO2を加えるとだな…。ぐううう。おい、中尉!聞いてるのか?ねぇっ、起きてっ、中尉ー!!
 *すずめさんからのお題「白濁」

75
この東の地に戻ってどれくらいたつのだろう。目に見える変化はまだないが、少しずつ前に進んでいる空気は感じる。今日もまたいつものように彼のそばで仕事をしていると額にうっすらと汗が滲んで来た。ああ、またあの熱い季節がきたのか。でもこれからは大丈夫だ。上着を脱いだ彼の白いシャツが眩しい。
 *ぽるかさん企画百人一首の試作 2「春すぎて 夏来にけらし 白妙の衣ほすてふ 天の香具山」

76
始めは妹のように可愛いと思っていただけなのに、別れて逢わなくなっても君は私の心に住んでいた。血に塗れ、どれだけ裏切り傷付けても、私について来てくれる君が愛しくて。募る想いを上官の仮面にひたすら隠してきたけれど、もはやそれも限界だ。君も分かっているのだろう?今夜、次の扉を開けよう。
 *ぽるかさん百人一首企画  13「 つくばねの 峰より落つる みなの川 こひぞつもりて 淵となりぬる」

77
ザクザク「こんな早くにどうした?」聞き慣れない音と慣れた声に振り向く。「おはようございます。外が明るくて目が覚めてしまいました」「一晩で凄い雪だな」「かなり不利では?」「元々地の利はあちらにある。勝てなくていい、負けなければな」作戦変更だ。負けず嫌いの彼の目が眩しげに眇められた。
 *ぽるかさん百人一首企画 31「あさぼらけ 有明の月と みるまでに よしのの里に ふれるしら雪」

78
「やあ、エリザベス。逢いたかったよ」「どちら様ですか?」「う、すまん」「随分とご無沙汰ね。貴方なんて忘れてたわ」冷たい言葉を吐きながら、熱い眼差しはいつも通りで。けれど、それには気付かない振りで会話をするのが私の密かな楽しみだ。「さあ、機嫌を直して。今日は泊めてくれるんだろう?」
 *ぽるかさん企画百人一首 35「人はいさ こころもしらず 故郷は はなぞむかしの かに匂ひける」

79
手入れをさぼると玄関すら分からなくなってしまう家。さすがにそれは困るので、暑いけど草刈りをすることにした。幼い頃は服や髪にくっつけて遊んだ葎も今では鬱陶しいだけ。疲れて上げた顔の前を一匹のトンボが横切った。もうすぐ秋か。彼が来なくなって久しいわが家にも、季節は変わらずやってくる。
 *ぽるかさん百人一首企画 47「やへむぐら しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね あきは来にけり」

80
じわじわと空が白み始め、徹夜の目に朝日が眩しい。「君は今日非番だろう。帰って休みたまえ」「はい、そうさせていただきます」そんな言葉と裏腹に、心に忠実な私の手は書類を捲る彼の方へと伸ばされる。「めずらしいな。夜まで待てないのか?」今夜も逢えるはずなのに、別れを厭う女が唇を重ねる。
 *ぽるかさん百人一首企画 52 「明けぬれば くるゝものとは しりながら なをうらめしき あさぼらけかな」

81
初恋と修業時代の卒業。再会と父の死。秘伝の伝承と別れ。燃え盛る戦場での再会。理想の崩壊と火傷と別離。贖罪と決意の再会。罠に堕ちて逢えず、戦うために再会。そして怒涛の展開。復讐、制止、命の危機、失明、共闘。この先も試練の連続。けれども最期はこう締めよう。「二人巡り逢えて幸せでした」
 *ぽるかさん百人一首企画 77 「瀬をはやみ 岩にせかるゝ 滝川の われてもすゑに あはむとぞおもふ」

82
ふるり。寒い…そろそろ起床時間か。外はまだ暗いが正確な体内時計がそう告げている。最近忙しすぎたのでもう少し休んでいたい…そんなことを考えながら、温かさを求めて無意識に隣を探る。あ、そうだ。今日は一人だったんだ。更に気温が下がった気がして、ふるりと震えながらネコのように丸くなった。

83
「君か、待ってたよ」「は?」「いや」「明日の準備は出来てますか?」「…」「やっぱり!そのために早く帰ったのでは?」「す、すまん。読みたい本があってつい…」「…分かりました。今から行きます。トランクぐらいは出しておいてくださいね」「よろしく頼む」君がやってくれるものと思ってたんだ。

84
あ、リザさん達だ。あの二人ってどういう関係なのかな?リザさんの方は分かるんだけど、マスタングさんがね。ん!?んんんんんん!!なぁんだ、そういうことか。誰も見てないからって油断しちゃだめですよ、マスタングさん。今さりげなくキスしたでしょう。しゃべりたいけど今は秘密にしておこうっと♪

85
「リーザーさん!」「あら、ウィンリィちゃん。こんにちは」相変わらずきれーだなぁ。いやいや、今はそんなことより。「あのー、言いにくいんですけど...」「なあに?」ええい、言っちゃえ!「昨日、キスしてましたよね?」「!!!」あ、やっぱり。すごい、こんなに真っ赤になるんだ。可愛いー!!

86
「大丈夫です!人いなかったし、誰にも言いません」「…ありがとう。二人だけの秘密ね」リザさんは少し赤いまま微笑んだ。子供の私にも誤魔化さずにいてくれる。こんな素敵な女性になりたいな。「私リザさん大好きです」いきなり告げるとまた真っ赤に。きっとこんな所もマスタングさんは好きなのかな。

87
美しい人形を造った。私だけを見て私だけに従い私の命令一つで引金を引く美しい人形。彼女はいつの間にか心を持ち始め私を惑わせる。だがそれは幻想で目覚めた私は真実に気付く。彼女は元から人ではないか!何と愚かな男だ。人に戻った彼女はそれでも傍に居てくれるだろうかとさらに愚かな事を考える。

88
「優しいね」彼にそう言われるのが嬉しくて、人にそれと思われる行為をなぞり真似てみる。それが小さい頃からの私の習性。優しいと信じてくれている彼やあの子達には悪いけど、無感情に人を殺す私が優しいはずがないでしょう。私は冷たい人間なの。いっそ人形であればこんなこと考えなくてすんだのに。

89
「どうぞ」上着を差し出す君の不安そうな瞳がこれから向かう地の危険度を物語る。「そんなに心配しなくても大丈夫だ。まだまだ死ぬ気はないからな」「私が死なせません」不安の中にも強い光をたたえそう宣言する。その決意に対し、私からは感謝の意を。上着の代わりに彼女の手を取ってそっと口づけた。

90
「せいぜい派手に振る舞って、皆の視線を集めてくれたまえ」普段とは逆に彼にコートを着せかけられる。「本当は誰の目にも触れないように閉じ込めておきたいのだけどね」「仕事にプライベートを持ち込むのはルール違反ですよ。帰ってきたらお仕置きです」上昇した体温を悟られぬよう軽いキスを返した。

91
「今夜はN嬢とお食事のあと泊まりですね」「A将軍の娘では?」「それは来週です」貴方の予定は全て把握しています。「では行ってくる」「行ってらっしゃ…い」途中で体を攫われ、貴方は毒を流し込む。「愛してる」「はい」大丈夫、私の心は耐毒性。いつか致死量に達しても貴方だけには気付かせない。

92
妻が家を出て行った。「もう貴方に付いて行けません」我侭な所か、ふとももの触り方か、ベッドでなかなか離さないせいか、着替えやシャワーをいつも覗いていたからか。最後まで理由は教えてくれなかった。頭を抱えた私の前に小さなメモ。これに理由が?!開いた先にはこう記してあった。「ひじき」と。

93
「産まれたらまた来てくれよ」「リザさんもね」「はい」もうすぐ家族が増える夫妻はとても幸せそうだ。こんな幸せもあるのか、でも…。中佐の方を振り向くと黒い瞳が私を射抜く。「彼らの幸せを守るのが私達の使命」思考のシンクロに体が震える。歪んでいてもいい、女でなくてもいい。これが私の幸せ。

94
「何でこんなに冷たいんだ!」頬に触れてみて驚いた。「今夜は冷えますね」「冷えますねじゃない!どうして温かくしてこないんだ」「昨日家を出た時はそれほどでもなかったので…あっ」「行くぞ」彼女が躊躇うのも構わず引っぱって歩き出す。「帰ったら温めてやる」彼女の体温が少し上がった気がした。

95
彼女が胸に擦り寄って手足を絡めてくるので抱きしめ返したら起こしてしまった。「ん…おはようございます」「おはよう、まだ寒い?」「少し」「手が冷たい人間は…と俗に言うが、昨夜の君は最高に熱かったね」悪戯心で囁くと、寝惚けているのかさらにぎゅっと抱きつかれた。しまった、朝から離せない。

96
「あら、かわいらしい飾り付けですね。んっ…」「…知ってるか、中尉。これはヤドリギといってね…」「…ん、あっ、もう!知ってます。昔教えてくれたじゃないで…ん、んん、ん…」「…そうだったかな…」なんだよ、やっぱ執務室でもやってんじゃん。バレてないつもりなんだろうけど…。ツメが甘いな。
 *黒フュリー

97
「今日はなんでも我が儘をきくぞ。先日のお詫びだ」「いえ、結構です」「まあ、そう言わずに。何か欲しいものある?して欲しいことは?」「...」「あ、先に言っておくが、仕事は別だぞ」「くすっ。じゃあここに座ってください」「ん」「これでいいです」ちょこんと隣に座り肩にもたれかかってきた。

98
ああ眠い。ここ数日まともに眠っていない。でもそれもあと数時間だ。あとちょっと...はっ、いけない今一瞬まぶたが落ちていたわ。そんな状態で執務室に入ると、大佐が椅子に座って落ちていた。起こさなくては。眠気のあまりどうかしていた私は彼に近づいて頭を指差しこう叫んだのだ。「つむじー!」

99
「金、茶、白の三色で見た目は慎ましやかだが、中身は溢れるほどに贅沢。柔らかいが程よく弾力があって、手に吸い付くような肌触り。食べては甘すぎず、しかし後を引く味。実際いくらでもいける!」「なんだぁ、お前ケーキ屋でも始めんのか?」「は?何のことだ。私は中尉を詩的に表現しているだけだ」

100
暖かい日差しの午後。「眠くなってくるな」「そうですね。今なら仮眠をとられても大丈夫ですよ」「君も一緒に休みたまえ」強引にソファに連れて行かれ促されたのは膝枕。「ちょっ、大佐!」「動くな、くすぐったい」「…はい」そっと髪を撫でられ目を閉じる。ほっこりほっこり。たまにはこんな休息も。

 *保科さんのお誕生日に

101
ふわふわ。ゆらゆら。気持ちいい。いつも仕事に追われて大佐を追いかけて、こんなにゆっくり眠れないもの。ふわふわ。ゆらゆら。すごく気持ちいい。(「しーっ」「へいへい」)誰かいるの?ここどこかしら?んー、分からない。でもいいわ。今とっても気持ちがいいんだもの。だからもう少し寝かせてね。

102
「ちゅーい、一緒に寝よう!ほら、こっちへおいで。え?何?イヤラシイ?そんなことないさ。何にもしないって。さあ、早く来て。信用出来ない?何を言う。この澄んだ目を見てみろ。嘘をついてるか?な、ちゅーい、お願いだから。一緒に寝よう」「大佐、全裸でおっ立てたまま言われても信用できません」

103
愛銃を手にじっと見つめる。引金を引けば全ての苦しみから解放されるのだ。さあ、1…2…「ワン!」我に返るとハヤテ号が玄関で尻尾を振っていた。彼だ。ドアを開けたとたん抱きしめられ息が止まる。暖かい…。私は一体何をしようとしていたのか。この人の命令なしには死ぬことも許されていないのに。

104
いそいそと準備をしている。そんなに彼女に会うのが嬉しいのだろうか。私と一緒にいるよりも?ちょっぴり嫉妬心が出て、トランクに物を詰めていく隙を狙い、一つ、二つと抜き出す。「いい加減にしてください!準備が進まないじゃないですか!」「だって…せっかくの休みなのに中尉行っちゃうんだもん」

105
やっぱり似てる?いいえ気のせいだわ。そうだ、写真で確認しよう。「ちょっとブレちゃったんですがどうぞ」そう言って曹長がくれた写真を見て愕然とする。人も犬も動いているのでブレている。しかし、問題はそこではない。構成されている色が同じだったのだ。これも見捨てられなかった理由の一つかも。

106
やはりそうだったのか。薄々そうではないかと疑ってはいた。彼女とは長い付き合いだし、彼女に限ってそんなことはないと信じて必死で今まで否定してきたのに。曹長との会話を聞き、真実を知ってしまった。裏切られたようで言葉も出ない。「大佐の好きなところ?白と黒の配色よ」涙が一筋頬をつたった。

107
とっておきの赤ワインを開けたはずなのに彼の表情は暗い。グラスに口もつけず、ずっと揺れる液面を見つめている。「気に入りませんか?」声をかけるとふっと笑って呟く。「焔の色とは似ても似つかんと思ってな」ああ、そういうことか。一口含み、口付ける。「血の味とも違いますね」彼が微かに笑った。

108
うん、枕が硬い。でもいい匂いがして気持ちいいからもう少し…。あれ?ここどこ?ガツン「うっ!」勢いよく起き上がったら何かとぶつかった。「つー」大佐が顎を抑えている。「君ね、もっとゆっくり起きられないのか」「え?」「寝ぼけてるのか。デスクで仕事しながら落ちてたから運んだんだよ」不覚。

109
やだ、もうこんな時間。外が暗いからまだ夜だと思ってた。昨夜は浮かれてあまり眠れなかったから目の下にクマ。折角のデートなのにメイクで隠せるかしら。でも隣で眠ってるこの男はそういうことだけは聡いから要注意。ばれたら何をされるか分からない。柄にもなくどきどきしてるなんて、絶対に内緒だ。

110
「昨日は食事だけで帰ったそうだな」「なっ、プライベートまで貴方に管理される覚えはありません!」壁際に獲物を追い詰め、最後の罠にかける。「私じゃなきゃ、駄目なんだろう?」軍服の上から火傷の痕をなぞりつつとっておきの声で囁くと、一瞬泣きそうな顔をした後で噛みつくようなキスをしてきた。

111
何かしらこのモヤモヤした気持ちは。メイクのノリが悪かったから?仕事が予定通りに進まないから?睡眠不足?それとも、今朝大佐の肩に長い赤毛を見つけたから?どれも当たってるようで当たっていない気がする。マシガンでもぶっぱなしたいわ。ああ、それよりも大佐を的に射撃訓練の方がすっきりする?

112
何かまずいことをしただろうか。振る舞いはいつも通りだが、眉間に皺を発見。「ミスでもあったか?」「いいえ」「寝不足かね?」「それは貴方が...いえ、いつものことです」あと心当たりは...。「中尉、目を閉じて口開けて」ころん、むぐむぐ。ほっ、当たりだ。「腹が減ったならそう言いなさい」

113
「もういいじゃないですか。ここの料理も美味しいですよ」「そうか?すまないな。美味いと評判の牡蠣を君に食べさせたかったんだが」「じゃあまた、次の機会に」「ああ、そうしよう。しかし君はあまり欲がないね」「そうですか?」欲張りですよ。貴方との時間が欲しいんですもの。

114
【花嫁募集!】 年齢:20代、髪:金色、目:茶色、職業:国軍中尉、性格:優しいがツンデレ気味、スリーサイズ:××/××/××、特技:射撃、その他:ペット可。詳細はロイ・マスタング大佐執務室へ。「中尉、こんなのが内報に」「あの人馬鹿なのかしら。こんなに条件つけたら集まらないわよね」

115
【花婿募集!】 年齢:30代、髪:黒、目:黒、職業:国軍大佐、性格:優しい、優しいぞ!、資格:国家錬金術師、年収:◯◯◯◯万センズ、特技:夜の営み、詳細はリザ・ホークアイの部屋♡「中尉、大佐の机の上にこんなのあったんですけど...」「捕獲してきてちょうだい。汚物は消毒して破棄よ」

116
「ごめんなさい(こら、やめて)今日行けないわ」「仕事?」「違うの(舐めないで!)甘えて離してくれなくて」「連れてくればいいわよ」「いいの?」「いつも一緒でしょ」「ありがとう(離してってば)」__えっ、視力落ちた?スナイパーなのにヤバいわ。あの犬あんなに大きくなかった...マジ!?

117
「うわっ、辛いっ!」「大丈夫ですか?」「うっ、うひーっ、口の中で焔が燃えてるみたいだ!それにこのむにゅっとした感じ…本当に食べ物なのか?」「シンからの贈り物ですよ。そんなことを言っては失礼です」「シンの人々は変態なのか?こんな物を食すとは」「貴方にだけは言われたくないでしょうね」
 *すずめさんからのお題「イカの塩辛」

118
久しぶりに二人で買い物。なのに店から出ると生憎の雨。「大佐、傘を」「ああ、ありがとう。一緒に入ろう」「それじゃ濡れちゃいま...ん、んん...」いきなりのキス。「な、何するんですか。こんな所で!」「ははは、大丈夫。雨と傘で見えてないよ」何も言い返せずくやしいけど嬉しいのもホント。

119
「…大佐」寝ぼけた振りをしてぎゅっとしがみつく。あぁ、あったかい。気持ちが良くて調子に乗ってしまう。「…すき…」びくっと彼の体が反応して戸惑ってる様子。くすくす。どんな顔してるか見たいけどここはぐっと我慢。そのままじっとしていると痛いくらいに抱きしめられた。騙されてくれたのかな。

120
「准将、いい加減休んでください。倒れてしまいます!せめて半日でも」「…分かった。明日は午後からにする」やっと聞き入れてくれたと思ったら。「だが一つ条件がある。君も休みだ」そう言って私をひっぱり帰り支度。「えっ、ダメです。准将!」もう、一緒に休んだりして明日どんな顔で出勤するのよ…

121
久しぶりの休日で彼は昨夜から錬金術書に夢中。ちょっと寂しい気がするけど邪魔をするなんてとんでもない。でも少しは休んでほしくて傍らにブランデー入りの紅茶を置いて背中にteaと書いてみる。…やっぱり気付かない。もう、仕方のない人ね。用意したブランケットを膝に掛けそっともたれかかった。

122
犬猫の鳴き声すら聞こえない静かな夜。「ひいっ!」突然、静寂を破る女の悲鳴と一発の銃声。「ひっ、ひじきーーーーーーーーっ!!」パーン!二つの音の余韻すら飲み込み、夜は静寂を取り戻す。まるで何も起こらなかったかのように。ただ、その日を境に一人の男が姿を消した。行方は杳として知れない。

123
「たまにはサービスしてくれないか?」またこの人は困ったことを言う。「そういうのは他所でどうぞ」「つれないね、私はいつもしてるのに」そう言って太ももを撫でてくる。仕方ない、とっておきのサービスだ。「マスタングさん…好き」耳元で囁くと真っ赤になって固まった。ふふ、私に勝てると思った?

124
どれだけ人を傷つけても、どれだけ人を殺しても何も感じない。どれだけお酒を飲んだって酔えやしない。だって私の心は厚い氷で閉ざされて、凍えているんですもの。苦しい、苦しい、苦しい!早く、早く、早く、壊して!中で叫んでいるもう一人の私が凍え死ぬ前に。貴方の焔だけがこの氷壁を溶かせるの。

125
わざとだ。絶対にわざと。彼女の方からすり寄っている様子だけど大佐もいつも以上に親しげに振る舞ってる。気配を消してそちらを見なくてもきっと私に気付いてる。そんなことで私が妬くと思っているの?馬鹿にしないで。帰り際そっと背中に触れて店を出た。今夜は絶対に部屋に入れたりしないんだから。

126
「マ…マ」貴方によく似た黒髪の男の子。可愛くてついぎゅっと抱きしめる。そんな私たちを見て貴方は少し複雑な顔。「有難うございます」何のことかと不思議そうだけど、心の中でもう一度。有難うございます、私に育てる喜びを下さって。私を信じて下さって。最愛の貴方の子ですもの、きっと愛せるわ。
 *隠し子妄想

127
「眠れませんか?」彼女が心配そうに聞いてくる。「お疲れでは」「確かに疲れてはいるな」安心させようと腰をぐっと引き寄せ額にキスをする。「もう、ふざけないでください。本気で心配してるのに」「すまん、体した理由ではないんだ。薄い本を読みすぎて興奮してしま…」パーン!

128
「やっぱり大佐にも師匠いるよね」「うん、まあ普通そうだろ。」「そうだよねえ。でもどんな人か想像つかないなあ」「大佐と同じくらいいけすかねー野郎じゃないか?」「女の人かな?」「何の話だ?」「あ、いいとこに。大佐の錬金術の師匠ってどんな人?」「私の師匠か?中尉の父上だ」「「えっ!」」

129
「中尉んとこで修行?」「まあな」(じゃあ二人は...)「中尉って昔からあんな感じ?」「教えん」(大人の関係...)「ドケチ!」「もったいなくて言えるか」(うわあ大佐ドヤ顔。あ、やばい考えてることバレてる!どうしよう、これから二人の顔見れないよ)「アル、顔赤いぞ?」(このバカ兄!)

130
「あ、雪」「え?」「ホワイトクリスマスだな」「外を見ている暇があるならペンを動かして下さい」「君へのプレゼントはそれでいいのかな」「ええ、一枚でも早くこの山を減らして、定時に帰宅するのが望みです」「本当に?」「はい」「本気?」「…早く帰って煮込み料理を仕上げたいのですが」「了解」
 *クリスマス

131
「今年もか…すまない」「何を今さら」「プレゼントと言っては何だがこれを」「もしかしてさっき抜け出した時に!」「限定だと聞いたんでな」「今日だけ大目に見ます。お茶入れてきますね」「む?」「プレゼントです」「規律違反だが今日だけ大目に見るとしよう」執務室にはケーキとブランデーの香り。
 *クリスマス

132
クリスマスくらいはと部下達を早々に帰らせ、一人ペンを走らせていると扉が開いた。「帰らなかったのか」「全員帰すなんて馬鹿ですか」怒られながらほくそ笑む。君なら残ってくれると思っていたよ。でも調子に乗れば口も聞いてくれなくなるだろうから、今夜のところは二人で静かに過ごすことにしよう。
 *クリスマス

133
「皆を帰すからこういうことになるんです」説教をしながら夜の街に出る。今日はクリスマス。あの灯りのもとには家族の温かい笑顔があるのだろうか。ふとそんなことを考えて立ち止まっていると、ぽんと肩を叩かれた。「行こうか、中尉」私がいるよ...そんな声が聞こえた気がして素直に笑顔を返した。
 *クリスマス
144
「ふう」今日も一日が終わった。いつも通りの一日。忙しい一日。ドアを開けると愛犬が待ってくれていた。「ただいま、ハヤテ号」様子がおかしい。「くぅん」尻尾に何かついてる。これは。深紅の...リボン?ほどくと見慣れた文字で”Merry Christmas” 「もう」貴方の声が聴きたい。
 *クリスマス

135
「大佐、すぐに来てください!」冷静な副官が凄い剣幕で私を連れて行ったのは人気のない一室。「ここで待機してください」とご丁寧に鍵までかけて出て行った。呆気にとられ室内を見渡すと、ソファの上に毛布と一枚のメモ。「2時間しか確保できませんでした」限界なのがバレたか、全く優秀な副官殿だ。

136
お腹がすいた。いくら鍛えている軍人とはいえ、さすがに丸一日飲まず食わずで働けばへろへろだ。童話のように発火布を擦れば温かいご馳走が出てこないかしらなんておかしな考えが浮かぶ。低血糖なのかもしれない。あっ、目の前に美味しそうなマシュマロが!かぷり。「うわっ!何するんだ中尉!」あら?

137
サラダとスープも出来た。うん、チキンもうまく焼けてる。今年はケーキまで手作りしちゃった、うふふ。ワインは二人で選んだとっておきを開けて...リーン、リリーン。何かしら?「...はい。今すぐ向かいます」ガチャン。あのガッデムテロリスト!今日決起したことを死ぬほど後悔させてやるわ!!

138
目が離せない。すぐにサボって逃げ出してお尻を叩かないと仕事を溜めて子供みたい。つい目で追ってしまう。大胆で狡猾でその言動には必ず意味があって大人の余裕。目が逸らせない。真摯で情熱的で私を弄ぶ獣のような黒い瞳。ああもう、どうしたらいいのかしら、目を閉じていても無視できないこの存在!

139
見知らぬ町の見知らぬ駅。今日はカーニバルでもあるのか人が多くて混雑してる。こんな所で待ち合わせだなんていくら知らない土地とはいえドキドキする。馬鹿ね、少女じゃあるまいし。でも時間が経つにつれ不安になってきた。来なかったらどうしよう…あ!「待たせたな」子犬のように耳と尻尾が立った。
 *エア冬コミ

140
朝から中尉の様子がおかしい。仕事はソツなくこなしているのだが、ちょっとした合間に「によによ」「うふふ」と不気味に微笑む。はっきり言って怖い。「ちゅ、中尉、体調でも悪いのかね?」「邪魔しないでください!エア参加してるんですから」はい、すみません、ごめんなさい。次回は休暇をあげます。
 *エア冬コミ

141
中尉がおかしい。理由は分かっている。今日の休暇申請を却下したことが原因なのだが、それだけではないはずだ…「んー、ここはこうだから…あ、パンツと角だけでいいのか」「あ、あの?リザちゃん?」「もう、邪魔しないで下さい!エアコスプレしてるんですから」すまない。それはリアルでお願いする。
 *エア冬コミ

142
「そろそろ時間だな」「はい。10、9、8、7、6、5、4、3、は、はっ、くしゅんっ」「大丈夫か。風邪か?」「…年越しちゃいました」「そんなにカウントダウンしたかったのか」「…」「また来年やろう」また来年…さりげなく未来を約束してくれる。「仕事しながらは嫌ですよ」「ははは、了解だ」
 *新年のカウントダウン

143
忘れ物をしたと彼女は司令部に戻った。もうすぐ日も変わる深夜、犬のリードを手に一人佇む。たったったっ。走ってきたのか、慌てなくてもいいのに。え?ドーン!「ちゅっ」な、な、何事!?「Happy New Year!びっくりしました?今年は私からしたかったんです」はい、びっくりしました。
 *新年のカウントダウン

144
私だけが非番の日、暇を持て余して彼のアパートへ。案の定、部屋はすごい散らかり具合で掃除のしがいがある。夕飯の支度もやってしまおうと張り切ってしまったが…帰ってこない。いつもの残業だろうけど、さてどうしよう。ベッドに横になって途方にくれる。あ、大佐の匂い。落ち着く…心地いい…zzz

145
『うっ、ああん』『気持ちいいか?』『あんっ、そこぅ』『ここがいいのか』『いやっ、ああっ、お願いっ...もっと!』『よし』「これってパワハラだよな」「ああ、目の前でやられちゃあ...」「分かってやってるんですかね」「按摩ってこんなものなんですか?ぼく、ぼく、仕事が手につきません!」

146
いつも一人前を向いて立っている。味方に背を預けながらもあらゆる攻撃を一人で受け、全ての悲しみと罪をたった一人で抱え込む。辛くないのかと尋ねても、それが王だとその孤独に耐えるのが王だと彼は寂しげに微笑むだろう。ならば私にできるのは、地獄の果てまでついて行き最期に彼を抱きしめること。
 *ぽるかさんの素敵イラスト萌え

147
「知っているか?水1Lが赤く見えるのに必要な血液量を。たった数滴だ、たった数滴で赤く見えるんだ。私達が流してきた血を綺麗に洗い流すには、いったいどれだけの水が必要なんだろうな」独り言だと分かっているので私は答えない。でも私は知っている。全てを洗い流すほど貴方の心が泣いてきたのを。

148
出張先から直帰してもよかったのだけれど、上司が拗ねている気がしたので寄ってみた。「只今戻りました」「ご苦労だったな。向こうの居心地が良くて戻ってこないかと思ったよ」ほら、たった3日なのに。「君は...」「どこにいても私のものだ。でしょう?」くすり。貴方の考えなんてお見通しですよ。

149
プロポーズをしておいて私が言うのもおかしいが、苦労するぞ。君が私の伴侶だと公にするんだからな。危険なこともあるだろう。もっと普通の男にすればよかったと後悔しても君を手放す気はないから覚悟しておきたまえ。何?一緒に苦労する権利ができて嬉しい?馬鹿な女だな。だが馬鹿な男には似合いだ。

150
苦労すると言ってるのに嬉しそう?だってこれで公私ともに貴方を守れます。それに貴方だけに苦労させなくていいから気が楽です。馬鹿な女だ?ご存知なかったんですか、馬鹿ですね。もっと可愛い女と結婚すればよかったと後悔しても離しませんから覚悟して下さい。一生かけて私の価値を教えてあげます。

151
「ん...」「どうかされました?」「夢を見ていた」「楽しかったですか?」「ああ...君の夢にも入れたらいいのにな」「生憎ですが、夢はあまり見ない質ですので」「それは残念だ。夢から君の深層心理に潜ってみたいのだがね」「それこそ夢の話ですね...これ以上侵入されては困ります」「え?」

152
はい、熊を仕留めました。銃は得意ですから。テロ組織のアジトがその森の奥にあるとの情報を得たので。森に入って10分ほどした頃でしょうか、突然開けた土地に出て遭遇したんです。ええ、びっくりして反射的に発砲したんです。え?大佐と分かってて撃ったんじゃないかって?そんな馬鹿な、ふ...。

153
彼女が寝入ったのを見計らい、そっと腕に閉じ込める。この身は私のせいで穢れてしまったが、眠った顔は昔と変わらず天使のようだ。「ん…お母さん…おとう…」ああ師匠、とんでもない難問を遺してくれましたね。秘伝の解読の方がどれほど簡単か。この清らかな魂の堕天使をどう扱ったらいいんでしょう。

154
今から私は嫁ぎます。そんな顔をしないでください。相手のことはよく知りませんが、誰でも同じだから平気です。今日まで本当に有難うございました。素敵なドレスでしょう?これだけは自分で選んだんです。だって最初で最後の晴れ姿ですもの。ではお先に、大佐。一発の銃弾とともに地獄で待っています。

155
「身の回りの物も持って行ったほうがいいですか?」「ホテルにあるさ」「あちらは暖かいんでしょうか」「南だからね。おい君、それはいらないだろう。ハヤテ号は預けていくんだろう?」「あ、そうでした。」いつもは優秀な副官が単なる旅行の準備にあたふたしている。新婚旅行は勝手が違うのだろうか。
 *インテがっすく前夜

156
昨夜はもう遅いからと家に引っ張り込まれ、結局泊まってしまった。休日とはいえ帰らないと。「一度、家に帰りますね」まだ半分眠っている彼の耳元で囁くと、黒い瞳が無言で訴えてきた。「ダメです」そんな目で見てもダメ。「ハヤテ号を迎えに行くんですから」「…」うっ、ダメ、ダメ…ダメですってば!

157
「こんなに飲んで…。帰るぞ」「ん、大佐、ちゅー」「え?」「だからちゅー」「ここでか?」「んー」「見られてるぞ」「いいんです。早くぅ」「仕方ないな。ああ、お前ら早く帰れ」「へえへえ」「何も見なかった。聞かなかった」「大佐、勘定お願いしますよ」「え、ええ?!」「こら、フュリー行くぞ」

158
「これでも読んで勉強しなさい!」と友人が押し付けていったハーレクインロマンスを斜め読み。いったいこれのどこがおもしろいのかしら。一目惚れからのロマンス?甘い言葉の王子様??どこが勉強になるのかさっぱり分からない。だって私の人生の方がよっぽどドラマチックだもの。

159
出発時刻に玄関へ向かうと、目に入ったのはいつもどおり美しい彼女と大量の荷物。「何だねこれは」「旅行の荷物です」「それは分かっているが、多すぎないか?」「やっぱり多いですか?うかれてしまって...」だめですか?と目で問うてくる。新婚旅行がそんなにうれしいのか、それならば仕方がない。

160
昼間街を散策した時に古本屋を見つけた。嬉しそうに本を漁る彼を微笑ましく見守っていた。そう、その時は。「掘り出し物を見つけたんだ」少年のような顔でホテルに戻ってきたまではよかった。「ふう」ハヤテ号を連れてくるんだったわ。せっかくの旅行なのに…ねえ、かまってください、大佐。「がぶっ」

161
羊が1匹、羊が2匹…いや違うな。私が1人、私が2人、私が3人…おっと、もう私が82人になってしまったよ中尉。え、眠れない?大丈夫、まだまだ数えられるぞ!私が112人、私が113人…。あれ?寝ちゃった?寂しいよ、中尉。私は寂しいと死んじゃうんだよ。ねぇねぇねぇ、かまってかまってよ。

162
「おかえりなさい、あなた。お仕事お疲れさま。大変だったでしょう。ご飯出来てますけど先にお食事にします?それともお風呂?お背中流しますよ。あ、そうだ今日はスペシャルなんです。はい、おっぱいプリン。カラメルをかけて召しあがれ」という夢を叶えるために今から脱いでくれないだろうか、中尉。

163
帰りの汽車の中で我慢できずに眠ってしまった。まあ、寝不足の元凶である隣の人に気を使う必要はないのだけれど。うとうとそんなことを考えているとガタンと汽車が揺れた。ちゅ。ん?頬に何か触れた気がして目を覚ます。横を見ると彼がこちらに寄りかかって眠っている。ん?何だったのかしら。んんん?

164
「はあ」旅行の荷物を片付けながらため息をつく。「どうした。疲れたのか?」「いいえ。余分にお休みをもらっていますし」掃除も洗濯もまだまだやることはたくさんあるのに片付ける手が鈍る。「ほんとうに大丈夫か?」「旅行が楽しかったので...なんだか少し寂しいんです」もう、笑わないで下さい。

165
「やるのか?」「はい」「本当に?」「はい」頑固な彼女に何を言っても聞かないのは分かっているが、つい何度も確認してしまう。「気分が悪くなっても知らないぞ?」「いいんです」「本当に、本当にいいんだな?」「もう、うるさいです。さっさと始めて下さい」仕方ない。私はバケツプリンを錬成した。

166
初日、いつもと変わらず。2日目、いつもと変わらず。3日目、仕事がはかどってラク。4日目、食べなきゃいけないけどおいしくない。5日目、寝不足。6日目、皆に「お疲れですか?」と聞かれる。そんなにひどい顔?7日目、献立を考えるのに忙しい。そして待ちに待った8日目。大佐!お帰りなさい!!

167
彼女の様子がおかしい。素っ気ない態度に苛つく。「何故目を合わせない。気に食わないことでもあるのか?」「いいえ」「では何故だ」少し強引に問い詰める。「貴方のいないことに…慣れようと思って…」参った、可愛い。「馬鹿だな。暫く逢えないのだから逆だろう」今夜は一週間分可愛がってあげるよ。

168
ふと寒さを感じて隣を探る。え…?いない。起きて準備をしてるのかしら。「たいさ…?」ワンワン!いない?「あっ!」時間を確認して蒼白となる。なんてこと、寝過ごすなんて!慌てて体を起こすと何かがぽとりと床に落ちた。錬成陣を描いた見慣れた手袋に黒い文字「おはよう。行ってくるよ」「…ばか」

169
へっへっ。愛犬が何かを銜えて得意気に見せてきた。「なあに?」よくよく見るとガーターリング。滅多に使わないからしまってあったのに、どうやって見つけたのかしら...ものすごく嫌な予感。パーン!寝室のドアを開けると同時に私は発砲した。バタリと倒れた男の片足にはもう一本のガーターリング。
 *すずめさんからのお題「ガーターベルト」のはずが間違えて「ガーターリング」

170
バッグからハンカチを取り出し汚れた指を拭った。「君それ、ガー...」大佐の顔が真っ赤だ。何かおかしなことをしたかしら?不思議に思いながら大佐の視線の先を見る。「あっ!」やだ、なんでこんなものを、いくら急いでたからって。それもよりによってデートの時に。ああもう穴があったら入りたい。
 *すずめさんからのお題「ガーターベルト」

171
「孤独を感じることはあるか?」腕の中の彼女は不思議そうに見上げてくる。それすらないのか。私のことだけを考える自我のない人形。「もっと自分に優しくしてやれ」「私は強くなる。だから君も、自分のことを考えられるくらい強くなってくれ」言葉だけでは伝わらない気がして、痛いほどに抱きしめた。

172
「ありがとう」最近疲れが溜まっていそうなのでコーヒーにアップルパイを添えてみた。「珍しいな、君が作ったのか」「ええ」ええ、愛情たっぷり込めました。貴方は気付いてないでしょうけど。「お好きでしたよね」「ん、うまい」貴方の目指す理想にこの思いは邪魔なだけだから、まだもう少し内緒です。

173
「私もです」そう答えると、彼はつないだ手を強く握りかえしうつむきながら呟いた。「ずっと一緒だったからな...もう家族みたいなものだと..」「そうですね。でも、これからは本当の家族です」びっくりしたような顔でこちらを振り向いた彼にそっと誓いのキスをする。握った手がさらに熱くなった。

174
「何をしている?」「少尉達がいかがわしい物を…で、没収したので片付けようと」「エロ本くらいいいだろう」「いえ、本では…」「ほほう、何を?」「え…」「その右手に掴んでいるのは?」「…っ」「知っているから没収したんだろう。それとも知らずに?そうか、では実地で教えてあげよう、お嬢さん」

175
「初めて会った時のこと覚えてる?」「え?」「君は白いワンピースを着て可愛いかったなぁ」「そうでしたっけ」「君は私をどう思った?」ほんのり頬を染め彼女は言う「そんな昔のこと覚えてません」お互いにあの頃には戻れないことを知っているが、気持ちまでは忘れていない。それだけで孤独が薄れる。

176
「お帰りなさい、大佐」「ああ、変わったことは?」「何も」「寂しかった?」「全く」少しでも早く逢いたくて寄ったというのに。くそっ、栄養補給だ。彼女を強引に抱き寄せ唇を…「くっ、あはははは」「?」「君、服が後ろ前だよ」「!」「私がいなくて落ち着かなかった?さあ、着替えさせてあげよう」

177
過酷な勤務が明けて帰宅。側に何かの気配。殺気がないからいいか。ドアを開けて中へ。何かが入った気配。気圧の変化?上着をハンガーへ。同じ上着が並んでいる。こうだった?服を脱ぎながらバスへ。「きゃっ!」滑ったが倒れない?「危ないなあ」ダメだ。この気配に慣れ過ぎて警戒心がなくなっている。
 *マキミーさんが漫画にしてくれました

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「これからも私について来てくれるか?」彼が真剣な眼差しで尋ねてくる。「嫌です」「えっ?!」何て顔をするのよ、もう。「って答えたらどうしますか?」「それは困る」貴方の中でも答えは決まってるんじゃありませんか。でもそんな顔をされるとつい言ってしまう。「ついて行きますよ。何処へなりと」

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「ふんふんふ~ん♪」妙にうまい鼻歌を歌いながら手際よく作業を進める。「ご機嫌ですね」「やっと特技の一つを君に披露できるんだから。ほら、出来上が...気に入らん」突然不機嫌になる。「生意気なヤツを思い出す。よし、編み込みにしよう」特技より素顔の貴方を見られて嬉しいのは内緒にしよう。

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「実家に帰らせていただきます」帰宅したとたん、待ち構えていた彼女が宣言する。「実家って、君…。分かった。で、今回の私の役割は?」「浮気がばれて妻に捨てられる夫の役です」「それはまた…」「言い訳はお得意でしょう?」ロールプレイングに隠された彼女の本心。さて、どこから暴いていくかな。

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「アイツに相談するか…」一応妻帯者だからな。しかしこの私がこんなことで頼るなんてきっと冷やかされ…いや、アイツのことだからそれだけではすまないな。さんざん惚気話をしてくるはずだ。やめておこう。しかしなぜ髪を伸ばし始めたんだ。男がいるのか。しかも泣いていた。うおー!これは恋なのか?
 *B’z「恋心」より妄想

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「んんっ。喉がイガイガする」「風邪ですか?」「いや、乾燥かな」「急いで司令部に戻りましょう。風邪でもひかれては困ります」「困る?」「当然です」「君が協力してくれたら、今すぐに喉を潤す方法があるんだが」「えっ...んっ...」「ほら治ったよ。おや?今度は君の方が特効薬が欲しそうだ」

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ああ、どきどきする。心臓が破裂しそうだ。もうすぐ帰ってくるはず。飛び出すタイミングを間違ってはいけない。ふう、ぞくぞくする。どきどきどきどき…。「あ、少尉?悪いんだけどうちに憲兵回してくれないかしら。窓から全裸の男が見えるの。ええ、私は大丈夫。外からかけてるから。じゃあお願いね」

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「きゃっ」振り返ると少尉が2、3段上から落ちてきた。慌てて体を受け止める。「おい、大丈夫か」「はい、申し訳ありません。中佐こそ大丈夫ですか。あ、重いですよね、すみません」ふわりといい香りがして体が離れていく。「いや重くはないが。大きく…なったな」「え?」「え、うっ、か、身体がね」

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酔った彼を送り届け、帰ろうとしたところで背後から抱きしめられた。「大佐…」「行かないでくれ」いつもの彼じゃない。「今夜は一人でいたくないんだ」痺れたような感覚で恐る恐る振り向くと、すがるような瞳。逆らえるわけもなく言葉が勝手に零れていた。「私でお役に立つのなら」もう引き返せない。

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「疲れてるのでもう…」「では代わりにあの話をしてくれないか」「?」「君が母上から教わったと言ってた」「あれですか。お伽噺ですよ?」「寝物語に頼む」「仕方ないですね。昔々ある所に金の髪がとても美しい…」直ぐに寝息が聞こえてきた。私より疲れてるのに馬鹿な人。続きは明日にしましょうか。
 *彩雲国妄想

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ミスを指摘された上官が腕を振り上げる。私は殴られるのを覚悟して目を閉じたが、衝撃はなくガツンという音だけが響いた。驚く両者の間で、彼女が唇の端から血を流して立っている。「少尉!」「ツッ…」「何て馬鹿な真似を!」「貴方を守るのが…私の仕事です」頼むから女性であることを自覚してくれ。
 *彩雲国妄想

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シャツを着せ、カフスを留め、ネクタイを締め、髪を整え、上着を着せかけられる。彼女が側を離れ二人きりになると、泊めてもらった宿の主が口を開いた。「何でも器用にこなしてた昔のお前さんが嘘みたいだよ」「今でもそうだがな」「へいへい、ごちそうさん」いつも自慢ばかりの相手にニヤリと返した。

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寝起きにパンツをはこうとするといきなり奪い取られた。「何だ?」「いえ」そう言ったきりリザはじっと私の腰を見つめている。「朝から欲情してるの?」「違います!大佐、こんなところにホクロありました?」「ホクロ?」「ええ」「さあ、どうだったかな?」君のなら一つ残らず覚えているんだけどね。

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思わず持ってきてしまった。他の荷物はダンボールに纏めて入れたけど、これだけはどうしても自分で持っていたかった。私に預けてくれたスペアの手袋。あの人の私への信頼の証。それと等価交換にはならないけれど、ピアスと一緒に私の心を置いてきた。だから寂しいなんて辛いなんて感じない。「大佐…」

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二人で戻ってきた東の砂漠。「こちらは…きゃっ」「おっ」一陣の風。舞い上がる砂塵。再び目を開けた先には見知らぬ建物、緑の木々、行き交う人々。「夢…」「蜃気楼か」今までは彼の背中越しに見ていた景色。「いつか…」「ああ、いつか必ず」これからは彼の隣で同じ方向を一緒に見つめて歩いて行く。
 *カスイさんに素敵絵をいただきました

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「あっ」突然の風に帽子を飛ばされた。少し先で拾ってくれた人影に慌てて走り寄る。「ありがとう」「どういたしまして」赤い目の少女がにっこり笑って手渡してくれた。「大丈夫か?」のんびり彼がやって来る。「ええ、少し風が強いですね」二人並び、満開の並木道へと去って行く少女の背中を見送った。
 *カスイさんが漫画にしてくれました

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書類を渡そうと伸ばした腕を掴まれ閉じ込められる。「やめて下さい。今は仕事中です」「嫌だ」「こういう事は別の場所で別の方になさって下さい」「ほう。他と一緒にするな、自分は特別だと?」妙に絡んでくるのは何か嫌な事でもあったのか…。仕方ない、甘えさせてあげますか。「私は特別でしょう?」

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「愛してる。結婚してくれ」「お受けできません」「なぜだ。私のことが嫌いか」「いいえ…誰よりも愛してます」「だったらなぜ」何度も同じ会話を繰り返す。「愛しているだけでは駄目なこともあるんです」「何が駄目なんだ。問題なかろう」いいえ。言葉にできない想いの代わりに、涙が一筋頬を伝った。
 *彩雲国妄想

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シフトレバーに手をかけ、しばらくロウで引っ張る。一瞬で全方位を確認。アクセルペダルを離しギアをトップへ。再びペダルを踏み込みそのまま一気に加速。エクセレント!はあ、快・感。理由もなくモヤモヤするときはこれが一番。むしゃくしゃして誰かさんをぶちのめしたいときは射撃訓練がいいけれど。

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「口開けて」「?」「やっぱり。頬の裏に噛み痕ができてる」「何ですか?」「君、寝てる時に難しい顔して歯をくいしばってることがあるんだよ。その証拠。ストレスが原因らしいんだが」「そうなんですか」「もっと激しくしてぐっすり寝かせる方がいいのかな...ぶつぶつ」一番のストレスは貴方です!

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「私だ。入れてくれ」突然やって来た上司。「何しにいらしたんですか。デートはどうし…んっ、んん…」言葉を唇ごと奪われる。「どうして…」「そんなことどうでもいいだろう」孤独で冷たい手と心が同時に侵入してくる。「寒いんだ…。暖めてくれ」凍えきった者同士でも交われば暖かくなるのだろうか。
 *TMR「WHITE BREATH」より妄想

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濁流のような豪雨。「困りましたね」「仕方ない。濡れないだけマシだ」「この後も予定があるのに。何とか戻れないでしょうか、せめて連絡だけでも…」暴風で車ごと揺れる。「珍しく焦ってるな。もしかして怖い?」思わぬ近距離での囁きに驚いて振り向いた。稲光に照らされて、一つになった影が浮かぶ。

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「何を!」頬を狙った右手を掴む。強がってはいるが落雷の度にビクッとする様が可愛くて堪らない。「手を離して下さい」「怖いんだろう。放していいのか?」怯んだ隙に助手席に移動し彼女の顔を覗き込む。「怖くなんか…ないです」「嘘つきは舌を抜かれるぞ」震える彼女を抱きしめ今度は深く口付けた。

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帰宅間際「視察だ」と強引に連れ出された。もう気軽に出歩ける立場ではないのに困った人だ。呆れながらもついて行くと眼下に広がる光の錬成陣。「この国はこんなに美しかったんですね」「ああ」寒さを忘れて見入ってしまう「それに…」「それに?」「暖かいです」そうこれが私たちの守りたかったもの。
 *素敵写真から妄想